結婚詐欺の国際化?横行しているロマンス詐欺の手口を解説します
結婚をエサにしてターゲットから金品を巻き上げる結婚詐欺。日本国内では昔からある詐欺手口の一つですが、最近は国際化、つまり外国人がらみの結婚詐欺が横行してきていると話題になっています。
実際に被害に遭った日本人の中には、数千万円もの大金をだまし取られたケースもあることから注意しなければいけません。
今回は結婚詐欺の国際化、巷で横行しているロマンス詐欺の手口を徹底解説します。
結婚詐欺の国際化!最新のロマンス詐欺の内容
残念ながら日本国内で外国人による結婚詐欺被害は後を絶ちません。
2020年12月には福島県いわき市で、60代女性が合計2500万円をだまし取られる事件が発生しました。相手はイエメンに居住する男性軍医を名乗り、同年4月からメッセージのやりとりがスタート。交際や結婚を迫られます。
その後男性から軍医の功労として報奨金が出たため、女性に受け取ってほしいとの打診があり、配送業者から報奨金を受け取るための手数料を求められます。女性は合計9回に渡って複数口座に合計2500万円を振り込みますが、その後は男性と連絡が取れなくなりました。
また2021年6月には日本国内でカメルーン国籍の男性を逮捕。60代女性から5回に渡って、合計400万円以上をだまし取ったとされています。さらに男性が持つ口座には1億2500万円以上の振り込みが確認されており、他の被害者の存在も予想されるでしょう。
国際ロマンス詐欺の主な手口
国際ロマンス詐欺の手口は多種多様。しかし最も多いのはInstagramやFacebookといった、SNSを通じて知り合うケースです。
主な手口を見ていきましょう。
SNS上で突然メッセージが届く
InstagramやFacebook、TwitterといったSNSアカウントを1つぐらい持っている人も多いのではないでしょうか。家族や友人、知人などとコミュニケーションを深められる便利なツールであるものの、結婚詐欺を目的とする外国人もたくさんひそんでいます。
ある日突然自分のSNSアカウントに、まったく知らない外国人から友達申請やメッセージが届きます。「ハロー」「ナイストゥミーチュー」といったように英語で簡単な言葉が書かれており、興味本位で返信するとやり取りがスタート。
特にこれまでに外国人との接点がほとんどない人ほど、返信してしまう可能性が高くなる傾向にあります。
メッセージのやりとりを通して関係性が徐々に深まっていく
お互いが住んでいる国のことや仕事のこと、今日したことなど、たわいもないメッセージのやりとり続きます。
国際ロマンス詐欺をするのは外国人男性が多く、当然のことながら被害者となるのは女性ばかり。男性は決まって軍人や軍医、医者、弁護士などの職業を名乗ります。
またバツイチやシングルファーザーを名乗ることも少なくありません。一度結婚をしていることで女性に安心感を与えたり、男手一つで子育てに翻弄していることで同情心をかったりするのです。
結婚の約束をする
2人の関係性が深まっていくと、相手から突然プロポーズをされます。直接会ったこともない、またメッセージ上でしかやりとりをしていないにも関わらずです。
冷静になって考えると「何かおかしいな」と気づけそうですが、渦中にいると周りが見えなくなって相手の言いなりになってしまいます。
結婚の約束をすることで、ますます相手へ夢中になってしまうことでしょう。
さまざまな形でお金を要求する
国際ロマンス詐欺ではさまざまな形でお金を要求してきます。
「新しく仕事を始めるにあたって、高額の税金を支払う必要がある」「あなたあてのプレゼントを贈ったけれど税関で止められて、お金を支払わなければいけない」「軍の仕事を辞めるにあたって、保証金を支払わなければいけない」などです。
もうすでに結婚の約束をしてしまっていること、そして相手を逃したら次の相手は見つからないのではないかといった焦りなどから、要求されるがまま送金してしまいます。
外国人による結婚詐欺を防ぐためにできること
外国人による結婚詐欺被害を防ぐためには、以下の点に注意すると良いでしょう。
プロフィール写真に注意する
まずは相手がSNSアカウントに掲載している、プロフィール写真に注意することです。基本的に詐欺師は本当の自分の写真は掲載しません。どこかから持ってきた写真を、勝手に使っているのです。
そのためプロフィール写真が本物なのかどうかをチェックしてみましょう。方法は簡単。Googleの画像検索を使用します。
パソコンでGoogleの画像検索ページにアクセスして、「画像で検索」をクリック。さらに「画像のアップロード」「ファイルを選択」をクリックして、調べたい写真をアップロードしてください。検索結果が表示されます。
もし検索結果に写真が表示された場合、詐欺師である可能性が高くなるでしょう。
英語の文章をチェックする
外国人による詐欺師の場合、本当は英語圏ではない人物がアメリカ人やイギリス人といった英語圏の人物を名乗る傾向があります。本当に英語圏の人であれば、当然のことながら英語はネイティブなはず。
そのため相手から送られてきた英語の文章をチェックしてみるのが、詐欺師かどうかを見抜く効果的な方法となります。
「簡単な単語しか使っていない」「文法に明らかなミスが多い」「単語のスペルが間違っている」など、中学生レベルの英語を理解する人なら誰でも分かるような間違った文章を書くことも少なくありません。
ビデオ通話を断ってきたら要注意
外国人詐欺師は自分の顔を知られたくないために、ビデオ通話を嫌がります。何かと理由を付けて拒否してくるでしょう。
しかし本当に結婚を考えている相手なら、ビデオ通話をするのは当たりまえのこと。遠く離れた場所に住んでいて、直接会えないのだからなおさらです。
もしビデオ通話を極端に嫌がる場合、詐欺師である可能性を疑いましょう。
まとめ
最近は結婚詐欺も国際化が進んでおり、日本国内ではロマンス詐欺と呼ばれる被害が多発しています。多くのケースではInstagramやFacebookといったSNSを通じて相手からアプローチがあり、直接会うことなく金品を巻き上げられるのが大きな特徴です。
「怪しいな」と思ったらプロフィール写真を検索にかける、英語の文章をチェックするなどの方法を試してみると良いでしょう。